「イエス・ウィー・ディド」、オバマ米大統領が任期最後の演説

米イリノイ州シカゴで、任期最後の演説に臨み、涙を見せるバラク・オバマ米大統領(2017年1月10日撮影)。(c)AFP/Joshua LOTT〔AFPBB News

 1月20日、米国の大統領が交代した。ドナルド・トランプ氏が第45代の大統領に就任し、前任の第44代大統領のバラク・オバマ氏がホワイトハウスを去った。

 歴代大統領はみな退任すると首都ワシントンに別れを告げ、それぞれの出身地やゆかりの地へと帰っていく。この100年ほどはそれが慣例となっている。だが、オバマ氏はその慣例に従わない。退任後もワシントンに住むというのだ。異例の動きの背後には、今後の政治的活動への野望もちらつくようである。

支持者から「あと4年!」の声

 オバマ大統領は退任を10日後に控えた1月10日、イリノイ州シカゴで8年の任期を総括する演説を行った。オバマ氏にとってシカゴは「地元」と言ってよい。同氏が政治活動を始めて、連邦議会に打って出た際の選挙基盤がシカゴだった。

 米国の大統領は退任時に首都ワシントンで別れの演説をするのが通例となっている。だが、オバマ氏はこの通例を破った。

 演説でオバマ氏は、自らの実績として雇用の増大やキューバとの国交回復、イランの核開発防止、テロ指導者オサマ・ビンラーディンの殺害、オバマケア(医療保険制度改革)などを挙げた。