VR装置でオーケストラを体感「バーチャル・オーケストラ」英

英ロンドンのサウスバンクセンターで、フィルハーモニア管弦楽団の演奏をバーチャルリアリティーで体験する来場者(2016年9月23日撮影)〔AFPBB News

 米IDCが先頃公表した、仮想現実(VR:virtual reality)と拡張現実(AR:augmented reality)のヘッドセット機器に関するリポートによると、これらを合わせた製品の今年1年間の世界出荷台数は約1030万台となる見通し。

米国と西欧市場が爆発的な勢い

 そしてこれらVR・AR用ヘッドセットは今後、年平均108.3%の成長率で伸び、2020年には7600万台に達するとIDCは見ている。

 今回のリポートに先立ちIDC Japanが公表したデータによると、今年7~9月期におけるVR・ARヘッドセットの世界出荷台数は、1年前から681%増の306万台となった。この市場は昨年の1~3月期以来拡大が続いているという。

 また四半期出荷台数は昨年10月~12月から連続して100万台を超えており、各四半期の1年前に比べた伸び率も極めて高い水準。「VR・AR市場の立ち上がりが本格的に加速しつつある」と同社は報告している。

 この市場を地域別に見ると、アジア太平洋地域(日本を含む)は1年前から204%の伸びで、昨年以来の安定的な成長を維持している。

 米国と西欧の市場は、爆発的な勢いで拡大しており、今年7~9月期におけるこれら3市場の合計出荷台数は世界全体の92%を占めた。

「ポケモンGO」の大ヒットでARに大きな動き

 IDCが推計する今年の年間出荷台数を機器別に見ると、VR用ヘッドセットが約1010万台、AR用ヘッドセットが約10万台。現在のところ市場は比較的低価格のVR用ヘッドセットが牽引しており、今後しばらくこの傾向が続くという。

 ただ、技術の低価格化や新規メーカーの市場参入が進むことからAR用ヘッドセットもやがて勢いを増していくとIDCは見ている。