魔方陣(Magic Square)

 縦、横、斜めに並べた数字の和を等しい値にする数理パズルが「方陣」または「魔方陣」です。

 方陣の方は正方形の方を表し、西洋では「Magic Square」、魔法の正方形と呼ばれています。

 方陣は表の中に1からマス目の総数までの数字を配置し、同じ数字を2度と使わないこと、そして計算結果は紙に書き出されることがルールです。

 最も基本的な縦横3列の魔方陣は3方陣とよばれ、縦、横、斜めの和はどれも15です。

(* 配信先のサイトでこの記事をお読みの方はこちらで本記事の図表をご覧いただけます。http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/47594)

 これまでに大きな方陣は次々と発見され、2012年には3559方陣が発見されています。

 たし算を基本とする方陣は子供にも挑戦できる数理ゲームです。子供のときに方陣を遊んで次第に数学の世界に入っていき数学者になる者も少なくありません。

 高度な方陣を発見するためには法則の追求が必要となるからです。江戸の数学者関孝和やインドの数学者ラマヌジャンなどがそうでした。

正方形分割正方形(Squared Square)ルジンの問題

 「Squared Square」を訳せば正方形分割された正方形(正方形分割正方形)です。

 正方形をすべて異なる大きさの正方形で重複も隙間もなく埋めることができるか?

 ルジンの問題とも呼ばれるこの問題は、正方形がいかに美しく、そしていかに難しい存在なのかを物語ります。

 正方形分割正方形の歴史をたどっていきたいと思います。面倒な解説抜きに正方形分割正方形の絵を眺めていくだけでその魅力は十分に感じてもらえるでしょう。