先頃、米アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)がインドを訪れ、同国のナレンドラ・モディ首相と和やかな雰囲気で会談したと伝えられた。
だが同社が現在インドで進めている直営店開設の計画は暗礁に乗り上げているという。このままでは計画が頓挫する可能性が出てきたと海外メディアは報じている。
外資規制の免除を認めない方針
米ウォールストリート・ジャーナルなどの報道によると、インドのアルン・ジャイトリー(Arun Jaitley)財務相と外国投資促進委員会(Foreign Investment Promotion Board:FIPB)は先週、アップルに対する外資規制の免除を認めない判断を示した。
これによりアップルの直営店をインドでオープンすることが困難な状況になっている。
アップルは日本や米国など世界各国で直営店「Apple Store」を展開しているが、こうした店舗はインドの外資規制によって、まだ同国に1店舗もない。
これに代わり、アップルはインドの大手・中堅小売業者と提携し「Apple Premium Resellers」というフランチャイズ方式でアップル専門店を展開したり、地場小売店の中に「Apple Shop」というコーナーを設けたりし、小売り事業を展開している。
だが、これらは事業主体はあくまでも地場企業で、アップルは製品を輸入して卸すのみ。そこでインド市場で「iPhone」の販売を伸ばしたい同社は直営店を展開し、小売り事業をテコ入れしたいと考えている。
しかし、そこには立ちはだかる規制の壁がある。