オバマ米大統領が、5月27日に広島を訪問することが決まった。これはアメリカの現職大統領としては初だが、演説や記者会見は予定されていない。それでもこれが大ニュースになるのは、広島訪問に重象徴的な意味が含まれているからだ。
アメリカ政府の公式見解によれば、1945年8月に原爆を投下しなかったら日本の降伏が遅れ、11月には100万人の兵力による本土上陸作戦が予定されていたので、原爆は終戦を早め、多くの人命を救ったことになっているが、それは本当だろうか。
原爆投下は史上最大の国際法違反
広島平和記念公園にある原爆慰霊碑には「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」と刻まれている。この文章には主語がないが、これを「日本人は過ちは繰返しませぬから」と解釈するのはおかしい。
主語は「人類」だというのが公式の説明だが、これもおかしい。人類が人類に爆弾を落とすはずはない。原爆はアメリカが日本に落としたのだから、「アメリカ人は過ちは繰返しませぬから」と書くのが正しい。