北朝鮮の今回の核実験は何が狙いなのか。北朝鮮は外交戦略的に米国を対象として核実験を実行したと推察されているが、当の米国側はどうみるのか。
北朝鮮の核武装の動きと米国の対応をここ20年以上一貫して追ってきた朝鮮半島情勢の専門家、ラリー・ニクシュ氏に見解を聞いた。
ニクシュ氏は2010年まで米国議会調査局の朝鮮情勢専門官として30年以上活動し、特に北朝鮮の核兵器開発については1990年代前半から米国の政府と議会でその対策に深く関わってきた。現在は、ワシントンの大手研究機関である戦略国際問題研究所(CSIS)の上級研究員やジョージワシントン大学教授を務める。
同氏は、北朝鮮の今回の核実験の技術面での最大の目的は、核弾頭を小型化、軽量化して中・長距離弾道ミサイルに装着可能にすることだという。また、日本や韓国のほぼ全域を射程におさめるノドン・ミサイルへの核弾頭装備はすでに可能になっているという見方を明らかにした。
加えて、オバマン政権は中国の対応や、北朝鮮とイランの結びつきについて強く批判すべきだとの見解も表明した。同氏との一問一答の内容は以下のとおりである。