カザフスタン・バイコヌール宇宙基地から宇宙へと飛び立つ、ソユーズロケット©Wikimedia commons

 7月23日、カザフスタン共和国にあるバイコヌール宇宙センターで、1機のロケットが打ち上げられる。3人の宇宙飛行士を乗せたソユーズ宇宙船が、国際宇宙ステーション(ISS)に向けて飛び立つ。

 今回打ち上げられるソユーズ宇宙船(43S/TMA-17M)へと乗り込むのは、ロシアの宇宙飛行士オレッグ・コノネンコ(Oleg Kononenko)、NASAの宇宙飛行士チェル・リングリン(Kjell Lindgren) 、そして日本の油井亀美也宇宙飛行士だ。

油井飛行士、ついに宇宙へ!

 さかのぼること6年前の2009年、航空自衛隊のパイロットであった油井飛行士は、航空会社出身の大西卓哉氏、海上自衛隊医官出身の金井宣茂氏とともに、ISS搭乗の宇宙飛行士候補へと選ばれた。今回が初めての宇宙飛行となる油井飛行士は打ち上げ後、国際 宇宙ステーション(ISS)に5カ月間、滞在する予定だ。

 本来であれば、油井飛行士は、2カ月前の2015年5月27日には宇宙へと向かっているはずだった。しかし、その直前に行われたプログレス(ISSへ物資を送り届ける無人の補給船)の打ち上げが失敗したことにより、その原因究明と安全性の確認のためフライトが延期となった。つまり、今回の打ち上げは、この2カ月の間にさらなる準備を重ねた上で、待ちに待った宇宙への出発となる。

打ち上げ前の写真撮影に望む油井飛行士ら ©NASA

  昨年は若田飛行士がISS船長(コマンダー)就任という大役を果たし、今年は油井飛行士が、来年度には大西飛行士がISSで長期滞在をする予定になっている。

 このところ毎年、日本人宇宙飛行士が宇宙へのフライトを重ねているが、世界的に見て、日本の有人宇宙飛行計画の規模はどの程度で、これまでにどういった実績を残しているのだろうか。