李さん(仮名)は江ノ電に乗って鎌倉高校前駅を訪れるのが夢だった。その理由とは?(写真はイメージ)

 前回(「中国人が本気で作る日本旅行『お買い物リスト』」)は中国人の日本旅行の大まかな流れのうち、失敗の許されない日本旅行のお土産選びのための情報収集と「お買い物リスト」に載る日本商品の特徴について紹介しました。

 今回は、中国の人たちの実際の日本旅行の様子や、変わりつつある訪日中国人の旅行スタイルなどについて紹介したいと思います。

飛行機とホテル以外は自由の「自由行」

 現在、たくさんの中国人が団体ツアーに参加して日本を訪れていますが、最近は個人旅行で日本に来る人も増えています。個人旅行という形で日本を訪れる中国人が増えている背景には、リピーターの増加、団体ツアーの自由度が低いことへの不満、自分好みの旅をしたいニーズの高まりなどの理由が挙げられます。

 団体旅行の場合に一般的なのは、本国の旅行情報サイト(例えば「Ctrip」など)で日本旅行商品を選び、5泊6日で東京、箱根、大阪、京都、奈良などを回るツアーに参加して決まった観光スポットを回り、ドラッグストア、デパート、免税店などでお土産を買う、という旅です。けれども最近は「リピーターか初めてか」を問わず、多くの中国人がこうした型通りの日本旅行に満足できず、自由度の高い個人旅行を選択することが多くなってきています。

 個人旅行を中国語では「自由行」(つーようしん:zi you xing)といいます。自由行は旅行情報サイトで飛行機のチケットとホテルのみを予約し、旅程は基本的に自分たちで自由に決めるというものです。サイトを見ると、団体ツアー旅行同様にたくさんの自由行商品が紹介されています。

旅行情報サイト「Ctrip」の「自由行」商品紹介の例
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