2014年11月14日、サムスングループのSI(システムインテグレーション)関連企業であるサムスンSDSが上場する。12月18日には、グループ支配構造の頂点に立つ第一毛織も上場する。

 相次ぐ大型上場でグループに何が起きるのだろうか。

サムスンSDS、ポスコに匹敵する上場企業5位前後に?

 サムスンSDSは、サムスン電機が保有する株式を売却することで上場する。公募価格は1株19万ウォン(1円=10ウォン)だが、機関投資家、個人投資家が殺到し、競争率は100倍以上になった。

 14日の初値も、公募価格を上回るとの見方が強い。サムスンSDSの株式は、未公開企業の株式などを扱う場外市場で36万ウォン以上で取引されている。

 上場後の株価が、これに近い金額になれば、時価総額はポスコ(11月7日現在で26兆3304億ウォン)に匹敵する上場企業5位前後になる公算が大きい。

 サムスンSDSは2013年の売上高が7兆468億ウォン、営業利益が5056億ウォンという優良企業だ。

 サムスンSDSは韓国最大級のSI企業で、韓国のネット関連企業に多くの人材を輩出したことでも有名だ。韓国を代表するネット関連企業であるダウムカカオやネイバーの事実上の創業者もサムスンSDS出身だ。もともと上場に対する期待も強かった。

グループの支配構造の頂点に立つ第一毛織も上場へ

 サムスンSDSに続いて、12月18日には第一毛織が上場する。同社の旧社名はサムスンエバーランド。

 第一毛織もサムスンエバーランドも日本ではほとんど知られていない社名だが、サムスングループでは最も重要な企業の1つだ。というのも、第一毛織は、サムスングループの支配構造の頂点に立つ企業なのだ。