現代自の高級セダン、米での成功は未知数

現代自動車が事前予想をはるかに上回る落札額でサムスングループとの一騎打ちを制した〔AFPBB News

 ソウルの超一等地にある韓国電力本社用地の競争入札で、現代自動車グループがサムスングループとの一騎打ちを制した。

 落札価格は事前の予想をはるかに上回る10兆5500億ウォン(1円=10ウォン)。韓国の産業界関係者を仰天させる韓国史上過去最高額の土地取引になった(2014年9月4日「『ソウルの六本木ヒルズ』サムスント現代自が激突?」参照)。

 「まさか、こんな金額とは・・・」。2014年9月18日午前、韓国電力が発表した競争入札の結果についてのニュースを見ながら、韓国紙のデスクはのけぞった。

 現代自動車グループの落札額は、驚きの水準だった。約8万平方メートルの土地の鑑定評価額は3兆ウォン強。その3倍もの金額だったのだ。

 「ソウルに最後に残る超一等地」と言われる韓国電力本社の土地をめぐる競争入札にはファンドなど13グループ以上が名乗りを上げた。しかし、保証金を支払って「本気で」応札したのは、現代自動車グループとサムスングループだけ。

 韓国を代表する2大グループの激突となっていた。

9999億9999万9999ウォンという保証金額に込められた意味

 現代自動車グループはここでも、落札に並々ならぬ意欲を見せていた。

 「朝鮮日報」によると、保証金として、9999億9999万9999ウォンを送金していたという。鄭夢九(チョン・モング=1938年生)会長の名前の「9」を並べた金額を使うことで、絶対的な自信を示していた。

 落札額は、鑑定評価額を相当水準上回るのは必至だったが、それでもせいぜい「5兆~6兆ウォン」というのが事前の予想だった。実際、サムスングループは5兆ウォン前後で応札した模様だ。

 「10兆ウォン」という金額は、ライバルのサムスングループが応札した額の2倍で、ぶっちぎりと言えば、ぶっちぎりだ。

 もちろん、こんな決断ができるのは、オーナーだけだ。