前回に引き続き、ボストンキャリアフォーラムを運営するディスコの夏井丈俊社長に激変し始めた日本の就職活動の実態について聞いた。夏井社長は2016年に大学を卒業する学生から日本の就活は大きく変わり始めるだろうと話す。その理由は徹底したネットの利用だ。

 ディスコは社内に大きなイベント会場やスタジオを作り、ネットで会社説明会のライブ配信を始めたところ、大盛況だという。学生はネットを通して世界中から説明会のライブ配信にアクセス、活発な質問を寄せてくる。しかもネット特有の荒れた状態にはならない。極めてまじめな質問が飛んでくるという。

 2016年、日本の就職活動最前線はどのように変わるのか。

就活学生と企業にミスマッチが起きる背景

ディスコの夏井丈俊社長(撮影:前田せいめい、以下特記がないものは同様)

川嶋 前回は、日本の就職活動が国際的に見て非常に特異なものとなっているというお話でした。

 特にインターンシップが定着していないことの問題点をご指摘いただきました。そこには大学と企業双方の問題があるわけですが、この点をどうお考えですか。

夏井 まず、日本の大学の状況ですが、平成に入ってから25年間で大学生の数は約80万人増えています。少子化と言われているにもかかわらずです。それは進学率が上がったためで、現在50%を超えています。

川嶋 それでも日本はOECD(経済協力開発機構)加盟国の中では進学率が低い方ですよね。例えば、韓国の大学進学率は7割を超えています。

夏井 それはデータの取り方が異なるからです。海外では専門学校も含んでいる場合があるので単純比較はできません。日本はそこの区別を明確にしているので少なく見えますが、専門学校などを含めれば8割近くになります。

川嶋 本当の大学だけで比較すると、日本は低くないと。

夏井 そのとおりです。一方、大学生の数が増えていることで、大学に入ったはいいけれども、就職はどうするかという問題が起きています。