浮気と本気、男と女、この4つをマトリックスにした時、男と女が本気同士の場合のみ恋愛・結婚市場が成り立ち、それ以外の3つの場合には浮気市場ということになります。その際に、マトリックス上のそれぞれの場合にどのような特徴があるかを前回見てきました(下の図=再掲載)。

図表8-5 : 浮気のマトリックス
性別 女性
男性   本気 浮気
本気 恋愛市場・結婚市場 (2)
浮気 (1) (3)

 例えば、男が浮気で女が本気のケースが最も多いのは職場不倫の場合でした。また、男が本気で女が浮気のケースは意外に多いことも述べました。女性は旬な時期が限られているので二股、三股をかけて男性を値踏みするのは仕方がないことでもあります。

 さて、こうした浮気市場では、どのような点に注意すべきなのでしょうか。浮気市場に参入する男女、あるいは浮気市場で取り引きをしたくない男女に対して、第9章の終わりにいくつか気をつけるべき点を述べておきます。

1.市場の違いを知る

 「いつも既婚者ばかりに言い寄られるのよね」という言葉を女性から聞かさせることがありますが、それは浮気市場で好まれる資質を持ち、かつ、浮気市場に参加する意思表示を見せているというふうに男性が感じるからです。

 視覚的要素ばかりに投資している女性によく見られる特徴です。浮気市場でモテている人に対して羨ましく思う女性もいますが、詰まるところ、デイトレーディングと同じように虚しい行為でしかないので、浮気市場でモテても仕方がないと言えます。

 もし女性が恋愛市場あるいは結婚市場でモテたいと思うならば、その市場特有の好まれる資質を身につけるべきです。

 さらに、浮気市場では需要と供給にアンバランスが生じて、そもそも女性はモテるような仕組みになっているので、「既婚者にばかり」モテるとは資産価値の低い女性であると白状しているようなものですので、あまり公言しない方がいいかもしれません。

 一方、男性が浮気市場でモテたいと思うならば、市場で必要とされる資質を身につけるか、そうした資質を持っているという幻想を与えることが必要です。

 視覚的な誇張、たくましさの誇張、清潔さのアピールに重点を置くことが有効です。なお、男性から「いつも既婚の女性ばかりに気に入られるんだよね」という言葉は聞いたためしがありません。