インターネットとスマートフォンの普及により、消費者に送り届けられるプロモーション情報量が急速に増加しています。その中で今、「O2O(オンライン・トゥ・オフライン)」の有望なツールとして「LINE」が注目されています。
(注:O2Oは、消費者をオンラインの世界からオフラインの世界(実店舗)に誘導するマーケティング手法。詳しくは拙著『なぜ小さなコスメ店が大型ドラッグストアに逆襲できたのか?』の中の事例をお読みください)
LINEは日本発のSNSサービスで、国内最大級、世界230以上の国や地域で利用されているスマートフォン向け無料通話・無料メールアプリです。ユーザーはすでに国内で4800万人、世界で2億5000万人を突破しています。国内ユーザーの半数は10~30代が占め、毎日利用するユーザーは半数以上と生活スタイルに浸透しています。現在、若者向けのメディアとしては圧倒的な情報到達力を持ったツールと言ってよいでしょう。
小さな小売店にとっては夢のような販促ツール
このLINEが中小小売店向けのサービスとして開始したのが「LINE@」です。販促ツールとして2012年12月にスタートしました。
飲食・アパレル・美容・宿泊施設などの実店舗を対象とした「ローカルアカウント」では、月額5250円(メッセージ配信上限1万人まで)で利用できます。小さな小売店にとっては、まさに夢のような販促ツールです。
今回は、「LINE@」の営業責任者を務める LINE Business Partners 広告部シニアマネージャーの長福久弘さんにお話を伺いました。
LINE@は、実店舗を持つ法人・事業主が専用のアカウントを作り、友達登録してくれたユーザーに向けて情報を一斉に配信するサービスです。販促の即効性が高く、来店を促し、ユーザーを動かすO2Oツールとして既に高い効果を上げているとのことです。
特に、ここにきてLINE@のユーザーとしてドラッグストアの割合が増加しているとのことです。
ドラッグストアは競争激化の中、新聞閲読率の低下による折り込みチラシの集客効果が減少しています。そうした状況でターゲットである若い人を集客したいというニーズがLINEと合致したようです。