米eマーケターの推計によると、米ツイッター(Twitter)の今年の広告収入は、前年から約2倍の5億8280万ドルになる見通しだ。ツイッターは非上場企業で財務情報を開示していないため正確なところは分からないが、こうしたマーケティング会社のいわゆる「見識に基づく推測」で、それほど大きな違いはなく実情を把握できるとされている。
今後も右肩上がり、2015年には13億ドル超
eマーケターは、ツイッターの広告収入が今後も伸び続け、来年の2014年には9億5000万ドル、2015年には13億3000万ドルになると見ている。
実はこのeマーケターは、昨年9月にも同様の予測を公表しており、その時点の2014年の広告収入予測は約8億ドルだった。これを今回上方修正したのは、その後のモバイル向け広告事業に変化があったからだという。
ツイッターの事業を巡っては2006年のサービス開始から数年間、収益モデルがなかなか見いだせないとして、その成長性が懸念されていた。しかしそれも今は昔。その後に起こったスマートフォンやタブレットなどのモバイルブームが状況を変え、同社の追い風になっているようだ。
eマーケターの推計では、2011年の時点でほぼゼロに等しかったツイッターのモバイル広告収入は、昨年1億3800万ドルになった。これが今年は3億ドルを超える見通しだ。
つまり今年のモバイル広告収入は昨年の全広告収入、2億8800万ドルを上回ることになる。さらに来年は5億5000万ドルに、2015年には8億1000万ドルになるとeマーケターは見ている。
この伸びが示すように、ツイッターの広告収入全体に占めるモバイル広告の割合も増えていく。その割合は今年で53%、2015年は60%超という。