ミニブログサービスの米ツイッターは4月13日、検索連動型広告を導入したと発表した。サービス開始から4年目、これまで確固たる収益源を持たなかった同社に本格的な収益モデルが誕生した。
サービス名は「プロモーテッド・ツイート(つぶやき広告)」。
ユーザーがツイッターのウェブサイト「Twitter.com」で検索を行うと、そのキーワードを購入した広告主のつぶやき(ツイート)を検索結果一覧の最上部に表示する。該当するつぶやきにはツイッターに広告料が支払われることを示す「promoted by 会社名」という文字を表示する。
検索を介したプッシュ型のメッセージ
当初の広告主は、コーヒーチェーンの米スターバックス、家電量販店の米ベスト・バイ、格安航空会社の英ヴァージンアトランティックなど6社。
米ウォールストリート・ジャーナルは、13日の段階では全体の2~10%のユーザーを対象にしているが、数日中にも段階的に増えていくと報じている。
同社は、この新サービスは既存の検索広告とは異なると説明している。「これは通常の企業によるつぶやきと何ら変わりはない。つぶやきの中に広告が表示されるわけではない。
企業をフォロー(追跡)しているユーザーの画面には、通常のつぶやきとして、これまで通り表示される」(同社)
つまり、こういうことだ。
ツイッターをキャンペーン活動やマーケティング、顧客サポートなどに利用している企業は多い。しかしそうしたキャンペーンなどのつぶやきは、絶えず投稿されるつぶやきの中に埋もれてしまい、たちまち目立たなくなる。
新たなサービスはそうした広告用のつぶやきの表示場所を、検索結果一覧の最上部に確保するものとなる。広告は一覧に1つしか表示しない。例えば「スターバックス」で検索する場合、そのキーワードを購入したスターバックスは、今現在行っているキャンペーンについて告知するつぶやきを常に目立つ場所に表示できる。
これまで企業が自社の告知を行うには、まずフォロワー(投稿を追跡するユーザー)を獲得しなければならなかった。今後は検索を介して、プッシュ型のメッセージをユーザー送り届けられる。企業に新たな広告手段がもたらされることになる。