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ネット選挙解禁前に“ソーシャル化”を再定義しよう

ソーシャル化する社会が世界を大きく変え始めた~第26回

2013.02.07(木) 小川 和也
    http://goo.gl/Ejxpy
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 インターネットでの選挙運動を全面解禁する動きが日々活発化し、このままいくと今夏の参院選からネット選挙が実現する見通しだ。

 この動きの中、いままでフェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアに参加していなかった政治家のアカウントが急速に増えている。これが実現されると、企業同様、多くの政治家が個人のアカウントやフェイスブックページなどを通じて投稿を行い、選挙運動を繰り広げることになるだろう。いよいよ、「政治、選挙のソーシャル化」が加速する。

ソーシャルメディア上で巨大な存在感を示すアップルは何をしているのか

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 これも「ソーシャル化する社会」の象徴的現象の1つだが、ここで強調しておきたいことがある。

 それは、ソーシャル化とは、“すなわちソーシャルメディアにアカウントを持ち、投稿を行うことではない”ということだ。

 例えば、ソーシャルメディアのアカウントで自ら積極的な投稿をすることなく、ソーシャルメディア上でたくさん話題にされている代表例としてしばしば挙げられるのがアップルだ。

 同社は以前よりソーシャルメディアで自主的な情報発信をすることや、販促活用することを控えている。実はフェイスブックページ自体は存在するのだが、いまのところ投稿された形跡がない。

 しかしそれでも、現時点で865万人超のいいね!が押されている。特に昨年の2月にこの数が急増(約140万人)しているのだが、これは当時の新iPadの告知に関し、何らかの情報をフェイスブックページに期待したファンが押し寄せたからではないかと考えられる。そして、それ以降もこのページにいいね!を押すファンが増え続けている。

 アップルは、大量のファンを抱えたまま不気味なくらいこのページで一言も語らず、フェイスブックの中に悠然と佇んでいる。

 それでも多くのファンをそこへ集め、個々のファンがソーシャルメディア上でアップルの製品について語り続ける構図は、ソーシャル化が“すなわちソーシャルメディアにアカウントを持ち、投稿を行うことではない”ことを物語っている。

 そして、それが成り立つ理由は「どんなマーケティングでも、駄作をヒットさせることはできない」というスティーブ・ジョブズが残した言葉の中に込められている(参照:当連載第5回「駄作には残酷なソーシャルメディア時代」)。

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Kazuya Ogawa

アントレプレナー / デジタルマーケティングディレクター / 著述家
西武文理大学特命教授

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慶應義塾大学法学部卒業後、大手損害保険会社勤務を経て、2004年グランドデザイン&カンパニー株式会社を創業、代表取締役社長に就任。数々のITベンチャービジネスや、デジタルマーケティングディレクターとして大手企業や行政、アーティスト等の先端的デジタルマーケティング事例を数多くつくり続けている。

ビジネスだけではなく、デジタルと人間や社会の関係の考察と言論活動を行っており、著書、寄稿、講演、メディア出演多数。主な著書に、「デジタルは人間を奪うのか」(講談社現代新書)、日本で初めての概念をテーマとした「ソーシャルメディアマーケティング」(共著・ソフトバンククリエイティブ)、「ソーシャルメディア維新」(共著・毎日コミュニケーションズ)、「Facebookマーケティング」(共著・ソフトバンククリエイティブ)、「ソーシャルブランディング」(共著・インプレスジャパン) など。

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