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日本発インフォグラフィックのソーシャルメディア

日本が得意なイメージ創作、飛躍が期待されるinfogra.me

2012.11.07(水) 志村 一隆
    http://goo.gl/uqRJF
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 東京国際フォーラムで ad:tech tokyo 2012(10月30~31日)が開催された。日本の広告市場は、現在アドテクノロジーによるイノベーションが起こり、普及している時期である。

 広告枠販売からオーディエンス取引へという流れについては、昨年の記事「ネット技術は広告会社を『無用の長物』にしたか」や著書『明日のメディア』でも紹介しているので、是非参考にしてほしい。

急増する“イメージコミュニケーション”

 アドテクノロジーとまた違った流れであるが、ソーシャルメディアによる「つながり」の発見、構築も広告業界にとって大きなテーマであろう。そして、その「つながり」=「コミュニケーション」は、テキストだけでなく画像や動画を介した領域にまで拡大している。

 例えば、LINEはLINEカメラというアプリで、画像にスタンプや手書き文字を付加できるサービスを始めている。また、米国の「Pinterest」というサービスは、ウェブ上からお気に入りの画像を集め、共有するソーシャルメディアである。

 Pinterestは、2012年1月に史上最速の9カ月で会員1000万人を超えたことで有名だ。2012年5月には1800万人を超えた。

 つまり、テキストだけでなく、さらに視覚に訴えるイメージ(画像)によるコミュニケーションが爆発的に増えている。

 確かに、我々が通常の生活で目にするのは、テキストだけでなく風景、形、色といったイメージによるものが多い。だから、テクノロジーの発達とともに、イメージによるコミュニケーションが増えるのは自然なことであろう。

インフォグラフィックのソーシャルメディア化

カーツメディアワークスの村上崇代表取締役社長(右)とフランチェスコ・ロマーノ取締役(筆者撮影)

 そういった意味で、今回 ad:tech tokyo に出展していたカーツメディアワークスが展開するinfogra.me(インフォグラミー)はとても興味深いサービスだ。月間のユニークユーザー数は1万人、訪問者数は8万件である。

 infogra.meは、インフォグラフィックを集めるソーシャルメディアである。インフォグラフィックとは、図やグラフ、イメージを利用して情報を伝える手法である。

 例えば、英国を紹介するインフォグラフィックは、イングランドやスコットランドの人口を人の形を並べて表現する。人口が多いイングランドは、人が多く並ぶことで、視覚的にその多さを直感的に読み取ることができる。数値や棒グラフで表現するよりも、より親しみやすいのだ。

 実は既にインフォグラフィックを集めたソーシャルメディアというアイデアは、米国visual.lyが240万ドルの出資を集め、2012年3月にサービスを開始している。

 その時点で月間利用者は200万人以上、現在は2万3000個以上のインフォグラフィックが集まっており、infogra.meよりも先行しているだけあって、より詳細で洗練されたものが多い。

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Kazutaka Shimura

1991年早稲田大学卒業、WOWOW入社。2001年ケータイWOWOW設立、代表取締役就任。2007年より情報通信総合研究所で、放送、インターネットの海外動向の研究に従事。2014年6月からヤフー株式会社でエバンジェリストとして活動中。

2000年エモリー大学でMBA、2005年高知工科大学で博士号 。

著書には『明日のテレビ~チャンネルが消える日』(朝日新聞出版)、『ネットテレビの衝撃 ―20XX年のテレビビジネス』(東洋経済新報社)、 『明日のメディア 3年後のテレビ、SNS、広告、クラウドの地平線』(ディスカヴァー携書) などがある。

ウオッチング・メディア

地球を小さくしたIT(情報技術)革命。インターネットや携帯電話の市場が急拡大する一方、新聞やテレビ、雑誌は生き残りを賭けてビジネスモデルの再構築を急いでいる。激変する国内外のメディア界に、行政や学界、マスコミの第一人者が鋭く切り込む。

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