米インテルが16日に発表した7~9月期の決算(PDF書類)は売上高が134億5700万ドルで、1年前から5.5%減少した。純利益は29億7200万ドルで同14.3%減だった。

売上高は予想の範囲内だったが・・・

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10~12月期の粗利益の見通しが市場予想を下回り、失望感が広がった(写真はカリフォルニア州サンタクララにあるインテル本社前の看板)〔AFPBB News

 売上高のほぼ7割を占めるパソコン向け事業が伸びず、3年ぶりの減収となり、減益はこれで3四半期連続となった。

 同社はこれに先立ち、7~9月期業績予想を下方修正しており、今回の売上高は下方修正後の上限に近い。しかし併せて発表した10~12月期の粗利益予想が市場予想を下回ったことから失望感が広がった。

 7~9月期の売上高を事業別に見ると、サーバー用プロセッサーなどを手がけるデータセンター向け事業は1年前から5.7%増えたが、主力のパソコン向け事業は同8.3%減少した。

 またネットブックやタブレット、携帯電話向け製品を含む「その他のインテルアーキテクチャー事業」は同13.9%減。この部門の営業損益は2億3500万ドルの赤字で、赤字幅は1年前の1億4000万ドルから拡大した。

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 こうしてインテルの業績が振るわないのは、景気低迷に加え、タブレット端末やスマートフォンの台頭でパソコン販売が落ち込んでいるからだ。

 先頃市場調査会社の米IDCが公表した7~9月期の世界パソコン出荷台数は8779万台で、1年前から8.6%減少した。別の調査会社、米IHSアイサプライは、今年のパソコン出荷台数が昨年から1.2%減の3億4870万台にとどまるとし、これは2001年のドットコムバブル崩壊以降最も激しい落ち込みと指摘している。