MS、グーグルの競争阻害を欧州委に申し立て

マイクロソフトは「ウィンドウズ8」を世代交代と位置付けている〔AFPBB News

 米マイクロソフトが次期基本ソフト(OS)「ウィンドウズ(Windows)8」の一般向けプレビュー版を公開した

 このOSは従来と異なり、マイクロソフトが世代交代と位置付ける「ユニファイド(統合)OS」。キーボードやマウスを使う従来型パソコンだけでなく、タッチパネル操作が可能なタブレット端末や、薄型・低消費電力のモバイルノートパソコンなどでの利用を想定している。

 同社のスマートフォン向けOS「ウィンドウズフォン」で採用されている「メトロ(Metro)」と呼ばれるユーザーインターフェースを備えていたり、ウィンドウズフォン端末と連携する機能も利用できたりと、パソコンOSをモバイルへぐっと近づけた内容となっている。

 マイクロソフトはこの一般向けプレビュー版を、スペイン・バルセロナで行われた国際見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」で発表しており、同OSの狙いがモバイルにあることが改めて示された格好だ。

「マックへの還流」さらに進める

 ただ、今回のマイクロソフトの動きは米アップルの戦略にも似ており、海外メディアではその点に注目した記事が多い。例えば米ニューヨーク・タイムズは2月29日付の電子版で、「パソコンはここ最近、突如として携帯電話のようになってきた」とし、「その最前線にいるのがアップルとマイクロソフトだ」と伝えている。

 アップルのパソコン「マック(マッキントッシュ)」向け現行OS「Mac OS X 10.7(ライオン)」の狙いは、「アイフォーン(iPhone)」や「アイパッド(iPad)」で開発された技術と、それによってもたらされた成功体験をマックへ還流することだった。

 ライオンでは、アプリケーションのアイコンを並べるホームスクリーン画面や、アプリケーションのフルスクリーン表示といった機能を用意したが、これらはいずれもアイフォーンのOS「アイオーエス(iOS)」にある機能だった。

 また先頃アップルは、次期マックOS「Mac OS X 10.8(マウンテンライオン)」を発表しているが、これにはメッセージや通知機能など、これまでアイオーエスにしかなかったものを取り入れており、同社はモバイルからパソコンへの還流をさらに進める計画だ。