2011年後半から耳にするようになった「ロールキャベツ系男子」という言葉をご存じでしょうか。

 ロールキャベツは外側がキャベツで、中身は挽き肉。つまり外側は草食系でありながら、中身は肉食系の男子を指します。芸能人で言うと「向井理」「瑛太」「三浦春馬」などが代表格です。彼らはビジュアルがソフトで、ワイルドさを感じさせず、どことなく知的な印象があります。しかしながら、草食系にはないコミュニケーション力や積極性があるのが特徴です。

穏やかで優しく、それでいてたくましい男性が求められています

 近頃の女性は、仕事を持つ人が多く、部下を抱えたりプロジェクトを任されている人も少なくありません。家の中を整えて、夫の帰りを待つだけの生活を送る女性は減ってきています。

 外に出て働くことが多くなった現代の女性は、男性の草食化が進んだ分だけ肉食化していると言えます。そんな女性たちにとって、「オレ」のアピールに終始する肉食系の男性は煩わしいだけです。彼女たちが異性に求めるものは「優しさ」「癒やし」「穏やかさ」。男性が女性に求めるものと似てきています。

 また、一昔前の男性ならば見向きもしなかった育児や家事の分担も、現代の男性には求められます。「速水もこみち」をはじめ料理の得意なイケメン俳優のテレビ番組や書籍がウケているのも、これと無縁ではないでしょう。

 今や女性の思い描く理想は、自分が家事をすることを忘れさせてくれる、美味しい料理を作れて笑顔が爽やかな癒やされる男性なのです。

 とはいえ、古来培われてきたDNAは、そうたやすく変わるものではありません。たくましさや強さなど、子孫繁栄のために女性が男性に本能的に求めるものは不変です。

 普段は、女性のペースを尊重しながらも、いざという時にはリーダーシップを発揮してくれる、頼れる存在を求めています。

 ロールキャベツ系の男性は、草食系に見せた立ち居振る舞いをしながらも、内面的にはタフな肉食系です。一皮むけば、たくましさと強さを秘めているのです。