2012年の開運ワインを飲みましょう

男と女のワイン学(レッスン3)

2012.01.10(Tue) 平野 美穂
筆者プロフィール&コラム概要

 2011年の年末、NHKのスペシャルドラマ「坂の上の雲」をご覧になった方は多いでしょう。

 急激な西洋化が推し進められていた明治時代、アルコールもまた西洋化の波を受けていました。ビール、ウィスキー、ワインは、上流階級や有力者たちには欠かせないアルコールになりました。中でも乃木希典大将はドイツ帰りのためビール好きだったことで有名です。

乃木神社に祭られている乃木大将はワインに縁の深い人物でした。

 乃木大将は、ワインにも縁のある人物でした。明治天皇崩御を受けて殉死した乃木夫妻は、明治天皇より賜ったアルコールを、死の直前に飲んでいたのですが、それがワインでした。現在、その空き瓶が乃木神社(東京都・赤坂)の宝物殿に展示されています。

 展示されている空き瓶を見ると、明らかにフランスのボルドー地方のワインです。当時の日本人は、すでに世界の最高峰のワインを口にしていたという事実を知ることができます。

 西洋に追いつくことをひたすら目指したこの時代、日本人にとってワインはまさに富と成功の象徴でした。ワインを飲むことは、自分を高めて、道を切り開く行為でもありました。ワインはいわば「開運」の飲み物だったと言えます。

2012年の運を開くと思われるワインはどれですか?

 年が改まると、心を新たにしたくなるもの。1月から節分までの期間は、「今年こそは」という前向きな気持ちを後押しする様々な開運商品が売れる季節です。

 ネット上のワインショップを覗けば、龍を西洋風に描いたエチケットのワインがクローズアップされています。

 干支のエチケットで開運気分になってもらおうということのようですが、いくら日本をはじめとして中国やアジア各国でワインが流行っているとはいえ、元は西洋文化圏発祥のアルコール。その東洋の象徴たる空想の神獣をエチケットにあしらったワインは決して多くはありません。

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ワインライフプロデューサー。仏留学中にワインに魅せられ、仏ワインの輸入商社を経て現在はセミナーや講演等を中心に活動中。多様性のある日本の食卓や日本的なライフスタイルに合わせて、手軽に採り入れられる「ワインのある生活」を提案している。JSAワインエキスパート、WSET ADVANCED。東京下町育ち。


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