半導体世界最大手の米インテルは、来年1月19日に発表予定の10~12月期決算について、業績見通しを下方修正した。

従来予想から10億ドル減に

インテル、第4四半期の業績見通しを下方修正 タイ洪水で

米カリフォルニア州サンタクララ市にあるインテル本社〔AFPBB News

 売上高を従来予想の142億~152億ドルから134億~140億ドルに引き下げた。いくらか幅はあるもののおよそ10億ドル減少する見通しだ。

 タイの洪水被害により、パソコンなどに搭載されるハードディスク装置(HDD)の供給が滞っており、メーカー各社がマイクロプロセッサーの在庫調整を行った。これによりインテルへの発注量も減少した。

 インテルは、HDDの供給不足が来年第1四半期(1~3月)も続くと見ている。これに先立ち、米国の市場調査会社IHSアイサプライが1~3月期における世界のパソコン出荷台数が当初予想から380万台減少すると予想していた。

 世界のパソコンの8割にインテル製マイクロプロセッサーが搭載されているという状況で、同社も影響を免れることはできないようだ。

 インテルはこれまでタイの洪水は同社の10~12月期業績に影響を及ぼさないとしてきた。しかし12日に開いた電話会見でステイシー・スミス最高財務責任者(CFO)は、「ここ1~2週間で、主要HDDメーカーが顧客のパソコンメーカーに対しそれぞれ個別にHDDの生産・供給状況を説明するようになった」と説明した。