好調なスタートを切ったと伝えられる米国の年末商戦だが、今年はオンライン小売りサイトの利用が活発で、感謝祭連休明けの月曜日も熱気は冷めなかったようだ。
通勤時間過ぎてアクセスが集中
米IBMの子会社で、ウェブの解析を手がけている米コアメトリックスが29日までにまとめた調査によると、連休明け月曜日の消費者オンライン支出額は1年前に比べ33%増加したほか、注文1回当たりの平均売上金額は198.26ドルとなり、前年から2.6%増加した。
感謝祭連休明けの月曜日は、職場のパソコンを使ったオンラインショッピングが急増することから「サイバーマンデー」と呼ばれ、感謝祭翌日の「ブラックフライデー」とともに年末商戦の動向を占う指標として注目されている。
別の調査会社、米コムスコアのリポートを見ても、今年のサイバーマンデーは好調で、売上高は前年比22%増の12億5100万ドルとなり、過去最高を更新した。
コアメトリックスによるとピーク時間は西海岸で午前10時、東海岸で午後2時だった。この日は両地域ともに通勤時間を過ぎるとアクセスが急増し、日中の長い時間にわたって勢いが止まらなかったという。
前の週のブラックフライデーや土日に買い物を終えなかった人が、週明けの日中、仕事時間にオンラインショッピングに勤しんでいるという姿が目に浮かぶが、コアメトリックスによると、「百貨店やアパレル大手などがオンラインの割引セールに力を入れたため、それを目当てに消費者が殺到した」のだという。
同社最高戦略責任者(CSO)のジョン・スクワイア氏は、「サイバーマンデーは、感謝祭休暇のショッピングシーズンでまた大きな成果を収めた。記録的な数の消費者がオンラインの割安商品を求めて夢中になった」とコメントしている。
今年はタブレット端末で買い物
また今年は米アップルの「アイフォーン(iPhone)」や「アイパッド(iPad)」、米グーグルの「アンドロイド(Android)」搭載端末からのアクセスが増えているのが特徴で、それが顕著に表れたのがブラックフライデーだった。コアメトリックスの別の調査によると、この日のモバイル端末からのアクセス率は前年の5.6%から14.3%へと約2.5倍に増えた。