ベトナム国家大学の記事はこちらからどうぞ

 入り口に大きく書かれた「日式西洋餐~Japanese Style Western Cuisine」の文字が目に飛び込んできた。店の前に置かれている5脚ほどの椅子はすでに占領されていて、立って並んでいる人も5~6人はいる。昼時とはいえかなりの人気のレストランらしい。

 残念ながら店の名前は忘れてしまった。いや、「日式西洋餐」という文字から受けた驚きに自分の脳が店の名前を覚えることを拒否してしまったのかもしれない。

 フランス料理やイタリア料理などのオリジナルの洋食ではなく、日本人がアレンジした洋食であることが宣伝文句になっているという事実。1人の日本人として体の芯がなんとなく温かくなる感じがした。

ショッピングセンター内は日本レストランばかり

ラッフルズホテルの中庭

 日本は全く捨てたものではないじゃないか。

 そこはつい最近訪れたシンガポールのバッジスと呼ばれる大きなショッピングセンター内にある3階建てのレストラン街3階にある店だ。

 ぶらぶら歩いてみると、1階から3階まで日本食を売り物にしたレストランがぎっしり。

 どの店も流行っているようである。もともとは日本のパルコが入っていたショッピングセンターなので、日本食レストランが多いのはうなずける。

 しかし、インターコンチネンタルホテルがショッピングセンター隣接すると言うより中に溶け込むように配置され、2ブロックも歩けばラッフルズホテルがあり地下鉄にも直結している立地の良さを考えると、人気のないレストランだったらすぐに淘汰されてしまうはずだ。

 日本のスイーツ専門の店も何軒かあった。看板にはカタカナやひらがながたくさん使われている。多くのシンガポール人にも読める漢字でないところが、日本を売り物にする戦略の表れだと思われる。

 スイーツ店のカタカナやひらがなを見て、米国人の友人が「食文化では日本には勝てないかもしれない。でも食後のスイーツ文化には自信がある」と胸を張っていたのを思い出した。今度会ったら言ってやろう。「アジアではスイーツも日本式が喜ばれるようだよ」と。