補給支援活動の実施に関する特別措置法(補給支援特措法)に基づき行動していた海上自衛隊の艦艇部隊が、政府の「補給支援特措法の延長はしない」という決定により任務を終了し帰国した。この機会に、彼らは何をし、それがどんな意味を持つのか、そして何を失ったのかを考えてみた。
なぜ派遣されたのか
犠牲者の追悼のためにライトアップされた貿易センタービルの跡地〔AFPBB News〕
「9.11」と言えば恐らく誰でも知っている。ニューヨークの世界貿易センタービルがテロリストにより乗っ取られた航空機の自爆により炎上・瓦解したことを含む米国における同時多発テロの生起した日である。
同時多発テロ事件後アフガニスタンで勢力を持つアルカイダが犯行声明を出し、米国政府は、手段も場所も相手も選ばないテロ集団掃討のため軍隊をアフガニスタンに派遣した。
陸上での行動と呼応して、アフガニスタンでのテロ集団を支援するテロリストの移動や武器弾薬・麻薬等の関連物資の海上輸送を阻止するための海上行動も開始された。
米国は国際社会に参加を呼びかけ、わが国もテロ行為は国際秩序を乱すものであり、わが国自体への犯行の恐れもあることから海上阻止作戦を支援することとし、2001年11月、第1陣が出港、12月から支援活動を開始した。
以来本年1月まで、途中法律の期限切れによる中断があったが、国会手続き及び任務の限定をした新法に継承され8年余継続した。
ちなみに海上阻止作戦の海域は、パキスタンから中東を経てアフリカ北東部に至るもので、日本が給油した作戦参加国は、米国、英国、フランス、ドイツ、パキスタン、カナダ、ニュージーランド、オランダ、イタリア、ギリシャ、スペイン、デンマーク、オーストラリアの13カ国である。
そして現在、5~6カ国、約10隻の艦艇が常時この海域で行動している。
何をしたのか
わが国の参加の形態は憲法解釈上、いわゆる武力を行使するものではなく、協力支援活動、捜索援助活動及び被災民救援活動とされた。
発動当初、被災民救援活動としてテント・毛布等の物資を輸送したが、今回任務を終了して帰国した部隊の名称が「インド洋方面派遣海上補給支援部隊」であることで分かるように、地域で活動する諸国の海軍艦艇に対する燃料の補給を主とし、洋上補給の時間外には不審船舶等に対する警戒監視を実施した。
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