「アップルビジョン プロ」は、ARを用いて視界に仮想映像を表示させる
写真提供:©Ringo Chiu/ZUMA Press Wire/共同通信イメージズ

 5Gをめぐる期待と失速、通信規格の進化による新規ビジネスの台頭、異業種の参入など、通信業界は今、前提そのものが書き換わる大転換期にある。大手の優位はなぜ揺らぎ、新興勢力はどこに勝機を見いだすのか。政策・技術・経営戦略を横断し、日本の通信市場の構造と未来像を読み解く『通信ビジネス』(石野純也著/クロスメディア・パブリッシング)から内容の一部を抜粋。

 スマホの次に業界を塗り替えるデバイスは現れるのか? AIやAR技術がもたらす変化を追う。

スマホの次にはどんなデバイスが来るのか

通信ビジネス』(クロスメディア・パブリッシング)

 iPhoneの登場を機に、徐々に旧来型の携帯電話を置き換える形で普及してきたスマホ。ここまで見てきたように、その存在はメーカーと通信事業者のあり方や、ビジネスモデルを大きく変えてきました。通信の仕方もスマホに最適化され、それに伴って、ますます大容量のネットワークが求められるようになってきたのは、ここまで説明してきた通りです。

 一方で、ネットワークに接続する端末の種類も徐々に多様化してきています。量だけでなく、その質も変化してきていると言えるでしょう。

 メーカー各社も、スマホの“次”を模索しています。

 まず挙げられるのは、スマホのお供になるコンパニオンデバイスです。わかりやすいのは、スマートウォッチやワイヤレスイヤホンといった製品でしょう。これらは、スマホとつながることで、スマホの機能や役割を拡張できます。スマートウォッチであれば、スマホを取り出さずに通知を腕元で確認することができ、タッチ決済なども利用できます。