大同生命が運営する中小企業経営者向けコミュニティサイト「どうだい?」が会員数を急激に伸ばしている。2024年3月時点での会員数は6万人を超える。同社では、サイトの運営を通じて「保険会社は保険に加入している人しか守れない」という“ジレンマ”を乗り越えようとしているという。どういうことか? サイトの運営を担う、同社 経営支援ソリューション推進課 課長の井下晶雄氏と同課 森由奈氏に理由を聞いた。
中小企業の経営者に特化したサイト「どうだい?」とは
大同生命が「社長が声をかけあうサイト」をキャッチフレーズにする中小企業経営者向けコミュニティサイト「どうだい?」を開設したのは2022年3月。以来、会員数は1年で3万人に達し、丸2年を経過した2024年3月時点で6万人に到達。まさに倍々ゲームで会員数を増やしている。中小企業経営者という限定的な会員セグメントで、この規模にまで成長した例はあまり聞かない。
そもそも開設の経緯はどこにあったのか。「どうだい?」の運営を所管する、お客さまバリュー開発部 経営支援ソリューション推進課 課長の井下晶雄氏は次のように話す。
「当社の企業理念が関係しています。大同生命では、『想う心とつながる力で 中小企業とともに 未来を創る』というミッションを掲げています。また、ビジョン(中長期的に目指す姿)を『中小企業に信頼されるパートナー』と定め、中小企業と共に、より良い未来社会づくりに貢献していくことを目指しています。一方で、中小企業を取り巻く経営環境は年々複雑化し、お客さまのニーズも多様化しています。その中で、企業経営のかじ取りを担う中小企業経営者の皆さまに伴走しながら、期待を超える価値を届けたい。保険にとどまらない価値を提供したいという思いから構想したのが、『中小企業経営者のエコシステム』としての『どうだい?』です」(井下氏)
「中小企業経営者のエコシステム」とは、中小企業の経営者同士がつながり、経営者ならではの悩みや経営に役立つ情報を共有することで、会員同士で困り事を解決できる仕組みを表しているという。