(写真:ロイター/アフロ)

 米アップルは1月10日、アプリ配信サービス「App Store」にとって2022年は記録的な年になったと明らかにした。1週間あたり全世界(175カ国と地域)で6億5000万人以上がApp Storeを訪れたという。

 同社は毎年1月にこうしたデータを公表している。1年前に公表したデータでは、21年のApp Storeへの訪問者数は同6億人だった。また、22年のアップルのサービス全体における有料サブスクリプション(継続課金)サービスの加入者数は9億人以上で、前年の7億4500万人を大きく上回った。App Storeでのサブスク加入者数は、同社サービス全体の相当の部分を占めるという。

開発者への支払い600億ドル、前年と同じ

 また、アップルは2008年にApp Storeを立ち上げて以来、22年末までに開発者に累計3200億ドル(約42兆3500億円)を支払ったと明らかにした。この金額は21年末時点で2600億ドル(約34兆4100億円)だったので、22年は600億ドル(約7兆9400億円)を支払ったことになる。

 これについて米CNBCは、App Storeの成長は止まった可能性があると指摘している。同様の方法で計算するとアップルが21年に開発者に支払った金額も600億ドルであり、22年は横ばいで推移したと考えられるからだ。

 アップルはApp Storeの販売額から30%、または15%の手数料を差し引き、残りを開発者に支払っている。仮に開発者全員が30%を差し引かれた場合、22年のApp Storeの販売額は860億ドル(約11兆3800億円)になる。仮に全員が15%を差し引かれた場合の販売額は710億ドル(約9兆4000億円)となる。22年におけるApp Storeの販売額はこの範囲内だと推測できる。

アップル「アプリ販売額はApp Store経済圏のごく一部」

 ただ、App Storeにおけるアプリの販売額は、同アプリストアを取り巻く全体の経済圏と比較し、ごく一部にすぎないとも言われている。

 アップルは21年に、「App Store経済圏」の実態を示すデータとして米コンサルティング会社アナリシスグループによる調査・分析結果を公表した。