※本動画コンテンツは、2022年4月22日に配信したJBpress/JDIR主催「製造・建設・物流イノベーションWeek」で開催された「第1回 建設DXフォーラム」の基調講演「DX時代の新しい建設産業に向けて」のアーカイブ配信です。
2016年、国土交通省は低迷する建設業の生産性を画期的に改善して、3K(きつい、汚い、危険)で象徴される体質を抜本的に改善すべく、「i-Construction(アイ・コンストラクション)」をスタートさせ、その主要な施策の一つとして建設現場にICT を活用する取り組みを進めています。背景にあるのは、製造業では、製造ライン自動化をはじめとした合理化のための技術を取り入れることで、1996年からの20年間で労働生産性を約2倍に上げてきたのに対して、建設業は固有の状況などもあり、長く労働生産性を高められずにいるという現実があります。
i-Constructionの実施から6年。立命館大学 総合科学技術研究機構 教授の建山和由氏は、「一定の成果が得られた一方で、課題も見えてきた」と語ります。
本動画では、建山氏が建設分野におけるデジタル化のフェーズをアナログ作業のデジタル化である「デジタイゼーション」、「ICTによる建設のシステム化をするデジタライゼーション」、そして多様なデータの融合と活用をする「最終形のDX」の3つに分けて解説。これからの時代においては、これまでのi-Constructionで目指されてきた「デジタライゼーション」だけでなく、「デジタイゼーション」と「最終形のDX」も同時に推進していくことが重要であり、その具体策として、無駄の削減・施工工程全体の効率化を趣旨とした概念である「リーンマネジメント」を挙げて、今後の建設業界が進むべき方向性を示唆しています。
リーンマネジメントが現場にもたらすのは、単なる「改善」「効率化」ではありません。動画では、DXの鍵とも言われる「現場の意識改革」をも促すことが分かる内容となっています。