米アマゾン・ドット・コムは12月1日、年末商戦のEC(電子商取引)販売が過去最高になったと明らかにした。2021年11月26日のブラックフライデーから同29日のサイバーマンデーまでの販売が過去最高を更新した。この期間、出品業者の販売額が全体の半分以上を占めた。
最もよく売れた製品カテゴリーは、家庭用品や玩具、アパレル。米アップルのワイヤレスイヤホン「AirPods」やアマゾンの映像端末「Fire TV Stick」、米レブロンのヘアドライヤーなどがベストセラーになったという。
サイバーマンデーとブラックフライデー、初めて減少に転じる
一方、米アドビが11月30日までにまとめたリポートによると、サイバーマンデーの米国オンライン小売売上高は107億ドル(約1兆2100億円)で、前年比1.4%減少した。アドビが先に公表していたブラックフライデーのオンライン小売売上高は89億ドル(約1兆100億円)で前年比1%減。いずれも12年に集計を始めて以降、前年実績を下回るのは初めてだと米CNBCは報じている。
要因3つ 消費行動分散、品薄、値引率低下
サプライチェーン(供給網)の停滞で配送遅延や品切れが増える中、多くの消費者が年末の買い物を早めに始めた。アマゾンなどもセールを前倒しで実施し買い物期間が長期化したことで消費行動が分散化したとみられている。
アドビによると、サイバーマンデー当日、ネット通販サイトでの品切れ表示が前週から8%増えた。11月の1カ月間ではコロナ前の20年1月に比べて約2.7倍、19年11月に比べて約3.6倍の品切れ表示があった。