アマゾン イメージ(写真:ロイター/アフロ)

 米アマゾン・ドット・コムは8月10日、出品者が販売した欠陥商品によって負傷したり、物的損害を被ったりした顧客に対し、補償金を支払うと明らかにした

顧客と出品者を仲介、補償金負担

 同社はこれまで、出品者の商品に問題があった場合、顧客が直接出品者に連絡するよう求めていた。2021年9月1日からは、まず顧客がアマゾンに苦情を伝え、その後、同社が顧客と出品者をつなぐ。そのうえで、苦情が正当なものであると判断した場合、最大1000ドル(約11万1000円)を顧客に支払う。これはアマゾンが負担するもので、立て替え払いではない。同社が出品者に費用の返済を求めることはしないという。

 顧客の要求が1000ドルを超える際は出品者負担とするが、当該出品者がこれに対応しなかったり拒否したりした場合は、アマゾンが支払う可能性があるとしている。

 中には不当な苦情と考えられるものもある。そこでアマゾンは自社の不正行為防止システムや外部の専門家によって内容を調査する。一方で、出品者に損害賠償保険に加入してもらう取り組みも進める。

アマゾン相手取る訴訟相次ぐ

 アマゾンはこれまで一環して、「マーケットプレイスは消費者と販売業者をつなぐプラットフォームであり、欠陥商品の責任は出品者にある」と主張してきた。だが、欧米メディアによると、最近はアマゾンを訴える動きが相次いでいる。