これからのBtoBデジタルマーケティングを知る
BtoB 企業におけるマーケティングは大きく分けて2つあり、1つが「ブランドビルディング」。例えば、コーポレートブランディングや、ソリューションブランディングになります。
もう1つの「カスタマー・リレーションシップ・ビルディング」は、最近、特に注目されています。キーワードとしては「リード2レベニューマネジメント」や、案件創出活動全般という意味での「デマンドジェネレーション」、事業部の中で立ち上げられることが多い「インサイドセールス」などになります。
上の図は、デジタルマーケティングとインサイドセールスの組織の配置パターンです。左の2つはコーポレートコミュニケーションから発生する形、右の4つは事業部の中にデジタルマーケティング組織が設置され、さらにインサイドセールス機能も追加されるパターンです。これが事業部ごとにたくさん立ち上がり、事業横断型に発展するというケースが一番多いパターンになります。
一般的なBtoBマーケティングのプロセスは、認知から売り上げに至るプロセスを、自社用に再定義することが必要です。再定義なしでは、同じ物差しで評価ができなくなります。例えば、商材単価が1000万円、リードタイムが10カ月とした場合、達成するには見込み顧客が何件必要なのかというように因数分解していかないと、単発の施策に予算を投資しがちになってしまいます。
大切なのは、顧客やパートナーとのデジタル接点を増やし、対面営業と組み合わせた効果的なコミュニケーションを図ることで、リードの質と量を高めていくことです。
最終的なゴールは営業の受注活動に貢献することであり、これらがBtoBにおけるデジタルマーケティングの定義になると思います。この定義は第3世代の基本パターンでもあります。ビジネス貢献度は、既存事業で既存商材が既にあるビジネスの場合、3年目で10%が合格ラインになります。
第4世代になると、例えば、新領域や新規部署で新しいプロジェクトが発足しており、営業がタッチできないと、マーケティング組織がデジタルを使ってリードを集め、それを営業にパスするといった動きになります。まずは、この第4世代を目指すとよいでしょう。
営業組織体制を新構築するには、マーケティングで何を実現したいのかを徹底的に議論し、さまざまな部署を巻き込んで進め方や優先順位を見いだすこと、全社共通の物差しを用意してデータ分析をすることがポイントになります。自社のシェアやポジションはどこなのかなども可視化した上で、実行計画を立てていくことをお勧めします。