これがソニーのコーポレートプロジェクト「VISION-S」だ

川西泉氏がモビリティの進化に対する考え方と取り組みを語る

川西 泉(ソニーグループ 執行役員)/2021.6.8

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※本コンテンツは、2021年4月23日に開催されたJBpress主催「第2回ものづくりイノベーション」の特別講演Ⅲ「VISION-Sプロジェクト:ソニーのモビリティに対する取り組み」の内容を採録したものです。

ソニーグループ株式会社
執行役員 AIロボティクスビジネス担当
川西 泉氏

ソニーが電気自動車開発に“本気”で取り組む理由

 2020年1月、アメリカ・ラスベガスで開催された見本市「CES 2020」において、ソニーは「VISION-Sプロジェクト」を発表した。ここで初公開された電気自動車VISION-Sプロトタイプは大きな反響を呼び、翌年CES 2021(オンライン開催)でもソニーグループ代表執行役 会長兼社長 CEOの吉田憲一郎氏が開発状況を報告している。

 なぜソニーが、“本気”で電気自動車開発をするに至ったのか。ソニーグループの川西泉氏は開発背景を次のように述べる。

「2000年代に入り、携帯電話・モバイル業界に大変革が起きました。携帯端末メーカーと通信会社は独自のプラットフォームとアプリケーションを搭載した携帯電話を販売し固有サービスを提供してきましたが、スマートフォン(スマホ)の登場でそれらの社会環境が大きく変化したのです。

 プラットフォーマーにより公開されたハードウエア・OS・ソフトウエア、そしてその上で動作する膨大な数のアプリケーションが生み出され、人々は膨大な情報やサービスに手軽にアクセスできるようになり、ライフスタイルが様変わりしました。携帯電話メーカーの立ち位置も(旧来式ものづくりの)垂直統合モデルから、(IT業界特有の)水平分業モデルへ移行し、業界勢力図が激変したことはご存じの通りです。

 一方、自動車業界にもCASE(コネクテッド・自動化・シェアリング・電動化)と呼ばれる新領域の技術革新の台頭により、100年に一度の変革期が訪れています。

 これら2つの大きな流れを考えると、“モバイル”に続くメガトレンドは“モビリティ”です。今後10年の変革の要素として、モビリティは大きな役割を果たすと考えています」