スーパーの商品発注業務をAIで半減へ

商品の推奨発注数を提示するシステムをライフが全店舗に展開

栗原 雅/2021.3.12

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 スーパーマーケットの商品発注業務はかなりの時間が割かれるうえ、発注担当者の“センス”に依存する面が強い。業務の省力化と発注スキルの底上げを狙い、AI(人工知能)を活用した商品自動発注システムを導入したのが、首都圏と近畿圏でスーパー「ライフ」を展開するライフコーポレーションだ。

 同社は2021年2月、商品自動発注システム「AI-Order Foresight」の全店導入を完了した。全店合計で年間のべ40万時間を要していた発注業務の作業時間を5割以上削減し、商品棚や買い物かごの消毒を頻繁に実施するなど、新型コロナ禍で以前よりも重くなりつつある店舗の作業負担軽減を図る。また、発注精度を底上げし、販売機会の損失や商品の廃棄ロスの削減につなげる。

 新システムは日本ユニシスと共同開発した。店舗オペレーションを支援するライフコーポレーションの専門部署のメンバーがすべての店舗を順に訪問してシステムの利用研修を実施し、約1年かけて全278店舗への展開を終えた。

複数の計算式で需要を予測

 システムはヨーグルト、豆腐、パンなど2000種類以上の日配品の需要を予測し、推奨する発注数を提示する(図)。過去2年分の販売実績や気象情報、催事情報などを基に、複数の統計解析の計算式を用いて需要予測を算出する。その複数の計算結果の中で、どれが最も適切かをAIが判断して、最終的な「推奨発注数」とする。

図 自動発注システム「AI-Order Foresight」の画面例
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 さらにシステムは、需要予測の精度を自己チューニングする機能を持つ。需要予測の結果と販売実績にズレが生じたときは、改めて複数の計算式から採用するものを選び直す。