鬼が笑うほどの未来を感じるオニワラポイントはどこか?

 日本IBM執行役員 藤森氏は土屋氏と岩佐氏の発言を聞き、これからの時代のファンエンゲージメントにおけるオニワラポイント=鬼が笑うほどの未来を感じるポイントをどのように捉えたのだろうか?

日本IBM株式会社 グローバル・ビジネス・サービス事業 戦略コンサルティング&デザイン 執行役員 シニアパートナー 藤森慶太氏:企業における経営管理、ファイナンス戦略、事業戦略、モバイル・デジタル戦略の策定から実装まで、幅広い経験を持つ。米IBM本社ファイナンスにおいてグローバル事業計画策定を経験。国内ではファイナンス・ストラテジー・リーダー、通信・メディア・公益サービス事業部長、モバイル事業部長、インタラクティブ・エクスペリエンス事業部長を経て、現職。

「テレビ番組もハードウェアプロダクトも全てがサービス化し、インタラクティブになってきている。かつてのように番組放映後に視聴率を知る、プロダクトリリース後のアンケートでユーザーの声を聞くのではなく、プロダクトやサービスを提供したら、その日からユーザーのコメントが大量に来る時代になりました。そのようなユーザーからのフィードバックを恐れてガッチガチの体制やルールを固めて後手に回っていたら、そのユーザーの熱量を逃してしまう。3,000件苦情がきたら、3,000件の改善のオポチュニティ(機会)を得たとポジティブな意識で進めていくべきです。

 さて、大企業だとなぜ、いままでファンエンゲージメントができなかったのでしょうか?それは新規挑戦へのROIをマネタイズに寄せすぎていたことも大きいでしょう。

 大企業ではなかなか迅速に対応しきれない、スーパーニッチだけど熱量あるドメインをShiftallでスピーディーに攻めにいくような“熱を逃さない”パナソニックさんの動きも参考になります。

 何よりも大事なのは、いままでのマス/大衆という群像を考えるのではなく、一人ひとりの“個客”に向き合う姿勢が必要です。なにせ『プロぼっち(一人ぼっちのプロ)』という言葉も存在するくらい、一人で楽しみ、自己完結できれば良いと思っている人たちも増えてきていますので。そのような『プロぼっち』市場を狙うのには、壮大なロジックはいらないですよね。担当者やファンの熱量を大事にすることが鍵となることを本日改めて認識しました」(藤森氏)

 IBMのテクノロジーを使うといままで掴めなかった個々人の発言も自然言語解析し、その人の性格や熱量なども把握することができるので、今回のオニワラで語られていたような「熱量を大切にする」こともデータとして捉えられるようになることも期待したい。

 最後に、土屋さんの言葉で当原稿は締めたいと思う。

「コミュニティと作り上げるテレビ番組が面白いのではないか、と直感で感じ今年からWOWOWさんで『電波少年W』を作っていますが、正直成功するかどうかわかりません。海の波止場に立ち、どこにたどり着くか行先もみえないけど、とりあえず飛び込んじゃえ!という感覚で作っています。泳いでいるうちに、氷のかけらにでも出会えれば、そこにとにかく掴まってみる、というような。正直不安で不安でしょうがなく、いまでも夜中にハッと目が覚めることもあるのです」

 世の中にインパクトを起こす方は、常に自らに挑戦をしていることを表している発言と考える。そのような挑戦の姿勢があるから熱狂的なファンと時空を超えて繋がっていけるのだろう。






<次回オニワラ告知>
3月18日(木) 19:00-20:30
『専有と共有のバランス ~分け合う、支え合う心の未来』
〜西村真里子のオニワラ!「鬼と笑おう」〜未来をつくる座談会
powered by IBM Future Design Lab. #3
https://eventregist.com/e/oniwara_3