先駆者に学ぶデジタル変革の核心とは

海外で多数が活躍するCDOのインタビューから読み解く

鍋島 勢理(CDO Club Japan)/2018.7.27

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カナダトロントで開かれたCDO Summitには世界各国のCDOが集まった

 デジタルテクノロジーの発展を背景に、自社の事業の見直しを迫られる企業が増えている。そのデジタルトランスフォーメーションの旗振り役がCDOである。CDOはChief Digital Officer(最高デジタル責任者)またはChief Data Officer(最高データ責任者)の略で、組織のデジタル変革、データの利活用を経営の視点で推進する役割を担っている。

 CDOについては、以下の記事で詳しく解説しているので、そちらを参照してほしい。
国内企業でも急増しはじめた「CDO」とは?
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/53560

 国内でCDOの肩書きを持つ人はまだ数えるほどだが、欧米では、CDOという役職が4~5年前から使われ始め、すでに多くの組織(企業だけでなく行政や公共機関なども含む)がCDOを設置している。主にCDOを対象としたコミュニティであるCDO Clubが把握している範囲で、CDOという役割を担う人材はすでに6000人を超えている。

 実際にCDOはそれぞれの組織でどのようなことをしているのだろうか。これまでインタビューした欧米のCDOから今回は4人をピックアップし、現在の役割やこれまでのキャリアを紹介しよう。

CEOと同様、全社的な視点が必要

「良いCEOになるためのポイントは良いCDOになるためのポイントと多くの点で重なっている」と話すのは、カナダの映画会社Canadian Film Centre(CFC)でChief Digital Officerを務めるアナ・セラーノ(Ana Serrano)氏である。

写真1 Canadian Film Centreのアナ・セラーノ氏

 セラーノ氏によれば、CDOは組織の多くの部門を多角的に見る必要があり、多くのニーズを統合し、どんなアクションを取ればいいのか、次のステップは何かを決めることが求められる。技術的なことを理解するレイヤー、ビジネスの生産性を向上させるレイヤー、効率化のためにビジネスプロセスを組み替えるレイヤー、組織をマネジメントするレイヤーなどすべてを把握する立場にあることから、CEOと同じように全社的に経営を見る必要があるという。