つまり、(儲かりそうな)特定の金融商品に集中して投資をするのではなく、複数の商品に投資してリスクを分散させた方がよいという教えです。
安定的に資産価値を高めるリスクマネジメント
ここで大事になるのは分散の仕方。できるだけ値動きの特徴が違う商品に資産に分けることで、落としたときに全部割れるのを避けると同時に、ある金融商品が値下がりしたときに別の資産が値上がりし(もしくは値下がりがより小さくなり)、資産全体としての価値が大きく下がらない効果が期待できるのです。
分散させると資産価値が急に高くなることは期待できません。しかし、資産運用で最も重要なのは中長期で資産が安定的に増えていくことです。そのためにも、資産運用の世界では株式と債券、不動産(「不動産投資信託」含む)など値動きの特徴が違う資産に分散して投資するリスクマネジメントが基本となっています。
自分の強みが活きる“遠い業種”からトライ
副業の業種選びも同じような考え方をしてはどうでしょうか。国や企業は、従業員が持つ経験・ノウハウを活かすことを前提に、現在の勤務先に近い業界や職種の副業を勧めているように見えます。これでは、主たる勤務先が含まれる業界全体の景気が悪くなったり業績が悪化したりすると、副業にも悪影響を及ぼす可能性が高まってしまいます。せっかく収入源を増やしても、その収入源すべてで賃金が下がってしまったら意味がありません。