5~6年程前から流行り始めたサブスクリプション、略して「サブスク」サービス。従来の「買い切り」型と異なり、製品やサービスの“利用権”を一定期間借り受け、その期間に応じて代金を支払う仕組みのビジネスモデルだ。サブスク、では今一つピンと来ないという方にとっても、「月額課金制」や「月額定額使い放題」は耳馴染んだ言葉だろう。

例えば、「Spotify」や「Apple Music」に代表される定額制の音楽配信サービス。そして「Hulu」や「Netflix」といった定額制動画配信サービスは、代表的なサブスクリプションサービスだ。

こうした配信サービスの台頭により、数年前までは足繁く通っていたレンタルショップに全く行かなくなった、CDやDVDを買わなくなったという読者もいるはずだ。

Microsoftの「Office」シリーズや「Photoshop」をはじめとするアドビシステムズの製品群など、普段仕事で使うソフトウェアがサブスクリプション型の販売方式に移行した際は大いに戸惑った、という方もいるだろう。

フリマアプリ「メルカリ」の大ヒットからもわかる通り、人々の消費意識は「所有」から「共有」へと大きくシフトしている真っ最中。シェアリング・エコノミーと呼ばれる「共有」経済圏が築かれつつある。

サブスクリプションサービスの中には、シェアリング・エコノミーの考え方に通じるものも多い。シェアリング・エコノミーは「モノ」消費から「コト」消費への転換を人々に広めている。そして、サブスクリプションサービスもこの「コト」消費だからだ。

最新事例を見ながら、人々の消費行動の変化を考察していこう。