中国におけるシェア自転車のビジネスについてだが、厳密に言えば、Airbnb(エアビーアンドビー)のような個人の遊休資産を有効活用するタイプのCtoC型のマッチングサービス(つまり狭義の意味での「シェアリングエコノミー」)ではない。
端的に表現するなら、それはスマートフォンのモバイル決済機能サービスを前提にした、レンタルサイクル運営会社主導によるBtoC型ビジネスである。

利用者は、まずシェア自転車の運営会社のアプリをスマートフォンにダウンロードし、100元から200元程度(約1700円から3400円)の保証金を支払うことで会員登録をする。
利用時は、会員登録した会社の自転車のカゴやサドルの下についている専用QRコードを、スマートフォンのカメラ機能を使って読み込むことで、自転車のロックが外れる仕組みになっている。
利用料金は時間制。1回30分の利用で1元(約17円)程度であり、極めてリーズナブルだ。
支払いもアプリのお財布機能を使う。
外出時にキャッシュを持たず、QRコードによるモバイル決済が常識の中国では、利用者が馴染みやすいサービスだと言える。
特に、慢性的な交通渋滞が深刻な上海では、自宅からオフィスまでの通勤の足として、このシェア自転車が良く利用されているようだ。
以下の、日本人旅行者によると思われるシェア自転車・モバイク体験動画は、このサービスの手軽さをよく表現しているように思う。
【参考】中国旅行 上海でモバイクmobikeシェアサイクル自転車に乗ってみた!