トヨタ、フォード、インテルなど、グローバル企業のトップ自らが企業としての「なりわい」革新を宣言したことで注目を集めたCES 2018。
【参考】企業トップが「なりわい」革新を唱えたCES 2018
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/52114
前回のレポートの最後の方でもお伝えしたように、世界を揺るがすゲームチェンジは、「自動運転」をめぐる企業間競争だけで起きているわけではない。
「スマートシティ・スマートホーム」や「ウェルネス・フィットネス」という私たちのプライベートな生活に直結する領域でも、既にノンリニアな破壊的イノベーションがすでに始まっている。
しかもその多くは、いまだ構想やリーン・スタートアップの段階にある「自動運転」の領域とは違い、本格的な市場導入を照準に据えて導入が進められているものばかりだ。
今回は「家の中での体験」、特に著者がCES 2018の中でもホットに感じた「スマートホーム」と「ウェルネス」の領域にテーマを絞り、リアリティを持った「コネクテッド」な近未来についての洞察を深めたい。
破壊的イノベーションが始まっている「家の中での体験」
まずはスマートホームの領域から見ていこう。
独自開発の音声AI「Bixby(ビクスビー)」を導入して、スマート家電を統合運用するような世界観を創り出し、効果的なプレゼンテーションを行っていたのがサムスンだ。
サムスンの「Family Hub」は、扉の前面に大型スクリーンを備えたインテリジェントな大型冷蔵庫だ。お客さま(家の住人)がBixbyに話しかけるだけで、庫内に保存されている賞味期限切れになりそうな食材のラインナップと、それらの食材を使って簡単に調理することができる料理のレシピを提案してくれるというものだ。
以下の短い動画を見て欲しい。「Family Hub」は米国内では今年から市場投入されるということだ。
[CES 2018] Bixby Demonstration: Samsung Family Hub Refrigerator