暮らしの中に浸透しつつあるIoT。とはいえ、こちらからアクションを起こさなければいけないものも多く、生活サイクルに自然と溶け込み、無意識にIoT化していることの利便性を享受できるものは、まだまだ少ないようだ。

「もっと空気のように使えたら……」そんな風に考えている人(特に女性)にピッタリのIoT美容家電が、先日アメリカ・ネバダ州ラスベガスで開催された、世界最大規模を誇る家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES2017)」にて発表され、大きな注目を集めていた。

世界最大規模のCES2017 で“イノベーションアワード”を受賞

世界150カ国以上の国から3,800社以上が出展するCES2017においてイノベーションアワードを受賞した「Hair Coach」は、日本でも女性に人気のヘアケア製品ブランドで、多くの美容サロンでも利用されている“ケラスターゼ”とスマートデバイスメーカーの“Withings”によって開発された世界初のスマートヘアブラシだ。

「Hair Coach」は、“髪をブラッシングする”という日常の行為に溶け込んだスマートヘアブラシ。連動しているスマートフォンの専用アプリから温度や湿度、紫外線や風などの気象データも考慮した上で、毛髪に最適なブラッシングやヘアケアの方法を知ることができるという優れもの。

一見、普通のヘアブラシに見えるが、内部にはセンサーを内蔵しており、マイクでブラッシング音を収集してキューティクルや皮脂分布、縮れ毛、枝毛などの毛髪状態を計測し、加速度計とジャイロスコープでブラッシングパターンを分析。ブラッシングが強すぎる場合は振動で知らせつつ、分析したデータをもとに自分の髪質に合うケラスターゼ製品を知ることも可能だ。

発売は2017年秋頃と言われているが、現時点で正確な日程や価格は発表されておらず、日本においての販売予定も未定となっている。

一般に向けたIoTガジェットの場合、これまで比較的男性寄りのアイテムが多かったが、今回のようなスマートヘアブラシなどの美容家電の登場で、女性からの注目も高まっていくのではないだろうか?