2016年12月19日から全国展開をスタートした世界初のIoTプロフェッショナルの認定試験「IoT検定」。今回、IoT検定が展開された意義や試験の特徴、就活・転職にとってのメリットなどについて「IoT検定制度委員会」運営事務局長の近森満氏(以下、近森氏)に話を伺った。

2016年12月、日立製作所の東原敏明社長兼最高責任者(CEO)は、全ての事業部門にIoTの責任者ポストを置き、自社独自のIoTプラットフォーム「ルマーダ」の活用によって、IoTサービスの強化を図る事業戦略を発表した。

「国内でIoT事業のトップを走る日立製作所が、このような動きを見せた影響はとても大きいです。日立製作所にならい、今後あらゆる企業でのIoT専門部署の立ち上げが予想されます。一方で、まだまだ新しい分野のためIoTに関係する経験や知識、スキルを持っていたとしても、その“IoTのプロフェッショナル”であるという証明方法がありませんでした」(近森氏)。

IoT検定制度委員会運営事務局長・近森満氏

このように、企業側ではIoTのスキルに関する重要度が上がっている一方で、一般的な知名度や共通理解度が低いのが現状だ。

IoTに関連する用語はもとより、事業に携わる立場によってIoTという言葉の捉え方に対しても差異が生じているという事実もまた、IoT検定を展開するきっかけとなったという。