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イノベーション
2017.01.12

話題のスマート農業が家庭でも。IoTで野菜を自家栽培
IoTを駆使した沖縄セルラーの水耕栽培キット「やさい物語」

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相次ぐ台風の到来や大洪水によって大打撃を受けた2016年の農作物。とりわけレタスの高騰が目立ち、家計を悩ませたのは記憶に新しい。野菜の供給が天災や気候によって左右されるため、自家栽培に興味を持つ人も増えているという。

自家栽培への関心が高まっている今、2017年3月中旬に発売を予定しているIoT技術を駆使した家庭用水耕栽培キット「やさい物語」が注目を集めている。そこで、やさい物語の開発を手掛ける沖縄セルラー電話の國吉博樹氏と加賀武史氏、共同開発のKDDI総合研究所 斉藤和広氏に、開発の経緯について話を伺った。

アプリで育成状態をチェックしてSNS投稿も。育てる楽しみを追及したIoT

「どなたでも簡単に失敗なく野菜が作れるのが、家庭用水耕栽培キット『やさい物語』のコンセプトです。LEDとファン、水槽とポンプで植物工場に近い環境を作り出し、土を使わず、スポンジに種を植えて液体肥料と水を与えて野菜を栽培します。また、本体には水槽内の温度などを感知するセンサーを搭載しているため、アプリ上で野菜の健康状態の管理を可能にした水耕栽培キットでもあります」(加賀氏)

リーフレタスなら、電源を入れると2~3日で発芽する

センサーによって得た温度や湿度、水位などの情報は専用のアプリで確認でき、アプリからは本体のLEDの点灯時間の制御が可能となっている。まさにIoTと自家栽培がひとつになったキットなのだ。

「アプリでは、キット内の気温や湿度のグラフ表示や、水位が必要最低限の量まで下がるなどの異常があれば、スマホに通知が届きます。そのため、水やりのタイミングを逃す心配がありません。また、本体内に搭載された200万画素のカメラで撮影した画像をクラウド上に残すことができ、外出先で野菜の成長を目視で確認することができるのも特徴です」(加賀氏)

せっかく自宅で野菜を作っても食べてしまっては終わりだが、写真によって成長記録を残すことで、さまざまな活用法が見込める、と加賀氏。

「画像が残るので夏休みの自由研究で自家栽培の記録をしたり、FacebookなどのSNSに画像をシェアしてコミュニケーションを取ったりと、活用の幅が広がります。植物工場では、野菜の重量や収穫量が求められてしまいますが、自家栽培の場合は育てる楽しさを追求できるというメリットもありますね。やさい物語の発売後には、野菜の育て方などの情報や栽培しやすい種の供給など、アプリやホームページを通してアフターフォローをしていく予定です」(加賀氏)

彼らが水耕栽培キットの販売だけでなく野菜作り全般のフォローができる理由は、沖縄セルラーが展開している植物工場事業に由来している。植物工場で培われた知識や技術が、やさい物語にも活かされているという。

「LEDの波長で育てやすい野菜の種や水耕栽培に適したスポンジなど、植物工場でさまざまな試験をおこなっています。現状では、レタス類やバジルなどのハーブ類の栽培に成功しているのですが、今後もさまざまな野菜を試験的に栽培していくので、より育てやすい野菜の情報についてもご紹介できると思います」

一朝一夕では得られない栽培のノウハウも、やさい物語の強みのひとつとなっているのだ。

JBPRESS

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