人の顔認識能力、平均5000人を識別 英研究

米半導体メーカーNVIDIAが主催する「GPUテクノロジー・コンファレンス」で披露された、顔認証システム。米首都ワシントンで(2017年11月1日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / SAUL LOEB 〔AFPBB News

 米アマゾン・ドット・コムは8月12日、同社がクラウドサービス事業の一環として開発と販売を行っている「レコグニション(Rekognition)」について、分析機能の精度と機能が向上したことを明らかにした

「性別」「年齢範囲」の精度を向上

 これは、静止画像や動画を分析して人物の顔を認識・検出する技術。アマゾンはクラウドサービスの1つとして開発者らに提供している。

 この技術では検出した顔をもとに、さまざまな種類のデータを生成することができる。例えば「性別」や「年齢範囲」「感情」「“笑顔”などの表情属性」「顔のランドマーク」(各部位の位置データ)などだ。

 アマゾンはこのほど、これらの技術を向上させた。とりわけ性別と年齢範囲の精度を高めたと説明している。このうち、年齢の推定では、すべての年齢層で、より狭い範囲に絞り込むことが可能になったという。

8つの感情を検出

 また、これまで提供していた7つの感情分類の精度も向上させた。7つとは「幸せ」「悲しみ」「怒り」「驚き」「嫌気・嫌悪」「落ち着き」「困惑」。今回、新たに「恐れ・不安」も検出できるようになったとしている。

 人間の感情をロボットが理解する技術は長い間、SF小説の域を出ないものと考えられてきた。しかしマシンラーニング(機械学習)や画像・映像・音声認識の進歩により、技術は現実のものになりつつある。

 現在は米マイクロソフトや米グーグル、米IBMといった他のテクノロジー企業も、画像や音声データから人間の感情の状態を導き出す技術の研究開発を行っている。