プーチン氏、スノーデン容疑者は「反逆者ではない」 O・ストーン氏に語る

ポルトガルの首都リスボン郊外で開催されたイベントで、映像を介してスピーチするエドワード・スノーデン容疑者(2017年5月30日撮影)。(c)AFP/PATRICIA DE MELO MOREIRA〔AFPBB News

(山田敏弘:国際ジャーナリスト)

 内部告発サイト・ウィキリークスの創設者であるジュリアン・アサンジ容疑者が英国で逮捕されたのは4月11日のこと。籠城していたエクアドル大使館から抱えられながら連行されるアサンジの姿は、まるでどこかの宗教の教祖かと思ってしまうような様だった。

 こうした一連の情報を見ていて違和感を覚えたのは、そんな彼の姿だけではない。特に気になったのは、報道における彼の「肩書き」だ。

アサンジは「ジャーナリスト」なのか?

 ニュースでは、アサンジは「ウィキリークスを立ち上げた人物」と表現されているが、ウィキペディアによれば、アサンジの肩書きは「ジャーナリスト」となっている。またアサンジ自身も、世界中から極秘情報を集め、自身のサイトで公開しているので、自らを「編集長」としていたこともあったようだし、今もどちらかといえば自分をジャーナリストだと見ているようだ。

英、アサンジ容疑者を逮捕 米国が引き渡し要請

英ロンドンのウェストミンスター治安判事裁判所に警察車両で移送されるジュリアン・アサンジ容疑者(2019年4月11日撮影)。(c)AFP PHOTO / ISABEL INFANTES〔AFPBB News

 ところが米政府や米軍関係者の間では、ジャーナリスト面をしているアサンジに対するアレルギーは凄まじい。機密情報を暴露した事実以上に、アサンジが「ロシアのスパイだ」と公然と非難する議員もいるくらいだ。

 政府の機密情報の内部告発というとすぐに思い出すのは、元CIA(米中央情報局)職員で、現在、ロシアに滞在しているエドワード・スノーデン。米政府や米軍関係者と話をすると、スノーデンを絶対に許せない存在だと見ていることは言葉の端々からすぐに感じられる。だが、アサンジへの嫌悪感は、スノーデンへのそれをはるかに上回るものがある。