かねてから伝えられていたとおり、米アップルは3月25日、定額制の映像ストリーミング配信サービスを発表した。売上高の6割を占める「iPhone」の販売が頭打ちになる中、同社はサービス事業の強化を図っており、年間の事業売上高を2020年までに500億ドル(約5兆5000億円)に拡大したい考え。
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しかし、映像配信サービス市場では、先行する米ネットフリックスや、米フールー、米アマゾン・ドットコムが独自コンテンツに力を入れるなど、積極的に投資を行っている。また、新規参入を計画する企業も多数あり、市場競争はますます激化すると見られている。
3年連続でDVD/ブルーレイソフトを上回る
ただ、この市場はスマートフォンとは異なり、成長の余地は十分にあるようだ。ドイツの統計会社スタティスタによると、定額制映像ストリーミングの普及率が最も高い米州でも、その比率はまだ40%にとどまる。その次に普及率が高い欧州では、ほぼ20%、アジアではまだ十数パーセントという状況だ。
米国では2016年に、定額映像ストリーミングの売上高が、DVD/ブルーレイソフト販売を、初めて上回ったが、こうした状況は今も続いている。
米市場の売上高、2018年は30%増の1.42兆円
映像コンテンツ・機器メーカーの業界団体、DEG(デジタル・エンターテイメント・グループ)の調査レポート(PDF書類)によると、昨年(2018年)の米国における、定額映像ストリーミングサービスの売上高は、129億1000万ドル(約1兆4200億円)に上った。