米アマゾン・ドットコムは、昨年(2018年)から、同社のeコマースサイトで独占的に販売する商品ブランドを開発するよう、消費財メーカーに要請していると、米ウォールストリート・ジャーナルが伝えている。
同社の要請に応じたメーカーには、ダイエットシュガー(人工甘味料)を手がけるイコール(Equal)や、サプリメント(栄養補助食品)を手がけるGNC、マットレスのメーカーであるタフト・アンド・ニードル(Tuft & Needle)などがある。
このうち、イコールは、「Sugarly Sweet by Equal」と呼ぶブランドを開発し、商品をアマゾンeコマースサイトを通じて販売している。
アマゾンは、こうして、より安価な商品を幅広く取りそろえることで、大手メーカーのシェアを奪おうとしていると、ウォールストリート・ジャーナルは伝えている。
メーカー側にはどんなメリットがあるのか
アマゾンに協力するメーカーにとっては、より利幅の大きい自社の主力ブランドが売れなくなるというリスクがある。しかし、アマゾンは、米国eコマース市場の売上ランキングで首位。そのシェアは48%に上り、2位以降の企業を大きく引き離している。
メーカーにとっては、圧倒的な販売力があるアマゾンとの提携は千載一遇のチャンスだという。また、比較的高齢の顧客を多く持つメーカーには、アマゾンで新ブランド展開することで、若い世代の顧客を獲得できるという利点もあるという。
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