米グーグルがここ最近矢継ぎ早に新サービスを投入しているため、ライバル企業が翻弄されていると米ウォールストリート・ジャーナルが伝えている。グーグルが検索サービスで自社関連のサイトを優先しているとライバル企業から批判の声が上がっているというのだ。

 例えばグーグルの地図サービスには、関連する地図情報を1つのページにまとめて表示する「プレース・ページ」があるが、グーグルは最近になって検索サービスにこのページへのリンクを表示するようにした。「Berlin hotels(ベルリンのホテル)」で検索した場合はこんな感じになる。赤いピンマークとともに表示されている項目にプレース・ページへのリンクがあるのだが、これにより大手旅行サイトなどが下位に表示されるようになったと報告されている。

突如の変更で顧客10%減

 苦情を訴えているのは、旅行情報サイトの「トリップアドバイザー」、健康・医療情報サイトの「ウェブMD」、地域情報サービスの「イェルプ」と「シティーサーチ」。トリップアドバイザーの場合、グーグル検索経由の顧客が10%減ったと訴えている。

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グーグルの検索結果表示方法にライバル企業から批判の声〔AFPBB News

 これに対してグーグルは「ユーザーが求めている検索結果は必ずしもテキストのリンクではない」とし、「時には画像、時には地図といった検索結果が最適だ。ユーザーは迅速な回答を求めており、我々はそうしたものを上位に表示する」と述べている。あくまでもユーザーの視点に立ったサービスだと主張しているのだ。

 しかし一方的で突如の変更は、ネットサービス企業に大きな影響を及ぼすと指摘されている。同様の問題は以前にもあり、同社は「グーグル・ファイナンス」「グーグル・マップ」「グーグル・ヘルス」といった自社サービスにユーザーを誘導していたという。