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【連載第3回】スマートフォン、SNSの普及に加え、測位技術の発展、さらにはドローンなどの新技術出現によって「位置情報ビジネス」が飛躍的に進化している。そう、世界は今「位置情報3.0」時代に突入しているのだ。 本連載では位置情報を活用したビジネスを取り囲む様々なテクノロジーの現状を大前研一氏が解説します。

小型無人航空機「ドローン」の底力

ドローンは中国企業DJIが独占状態

 2020年には約62兆円になるとも予測される位置情報ビジネスの可能性は、ひとえに位置情報技術の進歩あってこそといっても過言ではありません。

 現在の位置情報はさまざまな技術・要素によって支えられています。まずはGPS。

 ビーコンなどの近距離センサー技術に、Wi-Fi、カメラ画像、Kinect、可視光、加速度、ジャイロ 、地磁気を利用した屋内における測位技術。それらに、クラウドデータをはじめ膨大に蓄積されたデータなど、さまざまな要素が連携します。

 近年、こうした位置情報技術をスマホやタブレットを通して利用し、その進化に目を見張ってきた私たちですが、さらなる進化形デバイスとして今世界を賑わせているのは、なんといっても「ドローン」でしょう。

 ドローンはもともと、軍事用に開発された小型無人航空機です。私流に言うならば、“電動竹とんぼ”といったところでしょうか。

 このドローンの世界市場は、2014年時点で約650億円にまで拡大しています。この市場シェアの70%を握り、独占しているのが中国のDJI です(図-6)。

図-6 ドローンの世界市場シェア
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