10月15日に米国の調査会社ガートナーが興味深い調査予測を発表した。

 米アップルの「アイパッド(iPad)」に代表されるようなタブレット端末の世界販売台数は、2010年の1950万台から、2011年には5480万台となり、2012年には1億300万台、4年後の2014年には2億800万台にまで達するのだという。

「ネットブックの衰退」と「価格下落」

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ミニノートパソコン市場にタブレット端末が台頭してくるAFPBB News

 毎年2倍以上というものすごい勢いで加速していくという予測だが、同社が根拠としているポイントは2つある。1つはネットブックと呼ばれているミニノートパソコン市場の衰退だ。

 企業や消費者向けパソコンの市場には、文書作成や表計算などを行う1台目のパソコンのほか、ネット閲覧やデジタルコンテンツを利用するための2台目以降の需要があり、これまでネットブックがその役割を担ってきた。その市場にタブレット端末が台頭してくるというのだ。

 タブレット市場はまずアイパッドが先行する形で拡大していくが、ガートナーが2つ目のポイントとして挙げているのがその次に来る潮流。価格下落だ。

 アイパッドの価格は、500ドルから830ドルと比較的高価だが、ライバルメーカーがこの市場に参入してくることで、今後2年間で平均価格は300ドル以下になるとガートナーは予測している。

 こうしたメーカーには、「ギャラクシー・タブ(GALAXY Tab)を販売する韓国サムスン電子や、「シーアス(Cius)」という通信端末を展開する予定の米シスコシステムズなどがあり、いずれも基本ソフト(OS)は米グーグルが開発を主導する「アンドロイド(Android)」を採用している。

 このOSは、アップルがアイパッドや「アイフォーン(iPhone)」に搭載している「アイOS(iOS)」の直接的なライバルとなる。

モバイルOSの競争、さらに激しく

 こうした状況から、アップルは今後グーグルとの間で厳しい競争を強いられそうだと米ニューヨーク・タイムズは伝えている。